むかし、あるところに一人の若者がおったと。

むかし、あるところに一人の若者がおったと。
 若者は畑仕事のあいまに駄賃(だちん)働きするほどの働き者だったと。
 ある日、若者が駄賃働きで隣(となり)村へ荷(に)を運んで、帰りに空荷(からに)の馬に乗って山裾(やますそ)の野っ原にさしかかったら、ちょうどお日さまが山蔭(やまかげ)に沈(しず)もうとして、空も野もあたり一面、まっ赤に染めたと。
 「ほう、今日は格別(かくべつ)きれいな夕焼けじゃ」
と、見とれながら、なおも馬を進めて行ったら、野っ原の道の行手(ゆくて)に、見たことのない娘(むすめ)が一人、たたずんでおった。

彼女は私と同じくらいの年齢で、淡い色のシンプルなドレスを着ていました。
顔を真っ赤にして私を見ていた。
誰かいるの?」
彼女を見てから尋ねると、彼女は首をかしげた。
失礼ですが、あなたは誰ですか?」
“私は先ほどまで背負っていた村の青年です。どうやら国の兵士に捕まってしまったらしく、夜中に逃げ出してしまいました。
それ以来、この場所にはずっと一人でいましたが、逃げられたのはあなたのおかげです。私の名前は室屋夏目(なつめ)といいます。」
挨拶を終えると、夏目は棒を引っ張り出して前に進み始めた。
彼女は立ち止まり、肩越しに小さな笑顔を見せてくれた。
その時、夏目さんの前に立っていた女の子は、私に小さな笑顔を見せてくれた

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