野生のバナナには、種のできるものがありますが、私たちがふだん食べ…

野生のバナナには、種のできるものがありますが、私たちがふだん食べているバナナに種はありません。皮をむけば丸ごと食べられます。しかし、バナナを輪切りにしてよく見てみると、中心近くに黒いつぶがあることがわかります。この黒いつぶは、種になるはずの部分ですが、大きくはなりません。また、ブドウにも種のないものがあり、種のあるものよりも、ずっと食べやすくなっています。
 種のない果物を作る方法は二つあります。一つは、花粉のかわりに薬を使うという方法です。花粉は本来、果実を作るために必要なものです。花粉がめしべの先につくと、そこから花粉管が伸びていき、のびた管がめしべの根元にある子房の中に入り、種ができはじめます。

しかし、花粉を利用する際の最大の問題点は、人々が異なる供給源から花粉を購入して利用しなければならないということです。アメリカやヨーロッパの人々は、昔から同じ種の木の花粉を使ってきました。例えば、アメリカで使われている花粉は、バナナの木の花粉です。この花粉は、ヨーロッパでは同じ木の花粉を容易に入手することはできません。
 
 種なし果実を作る第二の方法は、同じ木の葉を使うことです。つまり、葉っぱをそのまま食べればいいのです。種なしの果実ができる木の葉を「葉喰い」といいます。昔は、こちらの方が種なし果実を作る方法として一般的でした。例えば、バナナなどの果物は、木から取れたばかりのものを食べていました。このような種なしの果物の食べ方は、近代医学以前の欧米では非常にポピュラーなものでした

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