「おい、報告書だ」「!

「おい、報告書だ」「!」突然かけられた声にどきりとする。顔を上げれば、マダラが部屋へ入ってくるところだった。書類の束を扉間に差し出す。「あぁ、すまん」依頼していた調査の結果報告だった。渡してそのまま踵を返すマダラを、思わず扉間は呼び止めた。訝しむ顔でこちらを振り向いたマダラに、必死に言葉を探す。「あ、茶でもどうだ。この間の礼もできてなかったからな。有名な茶請けを貰ったから……」そこまで話して、自分がマダラを繋ぎ止めようと慌てている事実に気づく。落ち着け、この男が自分の誘いに乗るわけがない。「いや……」やはりなんでもないと言おうとした時、マダラが引き返して、応接用のソファに座った。「早く出せ」横柄な客の様な態度だったが、扉間は弾かれた様に立ち上がり茶の準備に取り掛かる。用意しているうちに必要なものがどれだったか思い出せずあたふたと食器棚の前で右往左往する。いつもより少し準備に時間がかかったが、マダラの気の変わらないうちにと慌てて茶を運ぶ。粗茶です、とでも言おうかと思ったが流石に嫌な顔をされる気がしてやめた。マダラは出された湯呑みに息を吹きかけて、ゆっくりとすすった。その様子を横目で見ながら、扉間は自分のデスクに戻る。マダラの持ってきた書類を広げた。「土の国はどうだった」「瓦礫と埃まみれだった」「岩隠れの忍にはあったか」「いや、気づかれてはいない。今回は尾獣の観測のみだったから深入りもしていない」「そうか」愛想のない淡々とした声が耳に心地良かった。流麗なマダラの字を辿る。そういえば、あの女の声が止んでいた。「………お前、この間のはなんだったんだ」マダラは、視線を湯呑みに落として尋ねる。湯呑みには、ゆらゆらと立つ湯気と茶がマダラを映している。あの日、扉間に触れた時に誰かに呼ばれた感覚が残っている。あれは、なんだったのか……扉間の苦しそうに歪められた少し潤んだ瞳と共に、どこか己の心の内で引っかかっていた。今までなら一蹴していたであろう茶の誘いを受けたのは、その引っかかりのせいだ。「………おい」

女性はポケットから一枚の紙を取り出し、ナルトに渡す。”これは彼の九尾の実験に必要なもののリストです。”

ナルトはリストを見て、眉をひそめる。”This is a list of things that gives me a idea of what to do? これは僕が何をしたいかのアイデアを与えてくれる物のリストだ。” しばらくして、”That sounds like a good idea, isn’t it? “と微笑みます。

女性はうなずきます。”もちろんです。いい考えですね。なるべく早く終わらせますよ」。

ナルトは立ち上がり、自分の荷物を手渡し始める。女性は今にも話し出しそうな顔をしている

Photo by Milazzoyo

この作品の出来はいかがでしたでしょうか。ご判定を投票いただくと幸いです。
 
- 投票結果 -
よい
わるい
お気軽にコメント残して頂ければ、うれしいです。