【根室】北方領土交渉が進まない中、元島民からは島に残してきた土地などの財産権の補償を政府に求める声が強まっている。戦後75年余りたち、元島民は終戦時の3分の1の5694人に減り、平均年齢は86歳に近づく。元島民の権利を明確にし、2、3世に引き継ぎたいとの思いがある。
ノーザン・テリトリーの島々のコミュニティは宙ぶらりんの状態で生活している。
ノーザン・テリトリーは長い間、法的な保護をほとんど受けていない元島民の運命については、自分たちには責任がないと言ってきた。NT政府はそのような法的義務の発生を避けようとしてきたが、島の自治の問題は自分たちで決定できる立場にあるコミュニティが決めるべきだと言ってきた。
しかし、NT政府はこの問題に政府が踏み込んで対応するという包括的な見直しには合意していない。領土は領土開発にコミットしているが、これらの島々、そしてコミュニティはそのプロセスの一部ではない。
また、NT政府は、島のコミュニティに関連する問題の一部を解決するための第一歩として、補償制度を設けることにも合意していない。NT政府は元島民の土地の返還要求を拒否している。