「れ、麗奈?

「れ、麗奈?」
「お~、お前、この女の何だぁ?」
「え?」
「好き合っている男かぁ~?」
「な、何言ってるんだよ…麗奈」
「ふ~ん…そんなところなんだろぅよなぁ~。悪いんだけどさぁ~、目の前にいるこの女は麗奈じゃないのだぁ。俺は武彦なのだぁ~なぁ~」
「お、おい…」
「このマントを作った男だよなぁ、俺ってさぁ~。このマントには俺の魂が織り込まれているって事なんだぁよ。だからこうやってマントを羽織った奴の身体を俺が頂くのだぁなぁ~」

すまないと思っている。全部私がやったことです。私のせいなんです。
申し訳ありません。全てを取り戻さなければならない。
そして今、これは玲奈さんの遺体です。
彼女に返さなければならない。
その死体を返してくれるんだよね?
その死体を取り返してくれるのか?
そうなのか?
君のせいじゃないよ。
君のせいではない。
玲奈は死んだんだ。
いや、もう一緒にはいられないんだ。
今の私たちを救える人は誰もいない。
あなたにはこれを止めることはできない。
私たちを救う唯一の方法は…。
遅すぎるよ、レイナ。
ごめんよ。このマントを作ったのは私なんですよね?このマントを作ったのは私なんだ。だからこそ、こうしてマントを着ている人の体を奪うんだ。
待てよ。
玲奈は死ななくていいんだよ。
玲奈は死ななくていいんだ。
玲奈は死ななくていいんだ。
ごめんね。このマントを作ったのは私なんだよね?このマントを作ったのは俺なんだ。だから、こうしてマントを着ている人の体を奪うんだ。
ごめんなさいね。私にはもう何も残っていません

Photo by Images by John ‘K’

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