転生した世界は前世で嵌っていた乙女ゲームの舞台。「やった！現代版乙女ゲームだ!(^^)!」と喜んだのも束の間。
まさかの悪役令嬢である地味で根暗で可愛くてみんなの人気者で聖女候補のヒロイン、ガーネットを虐めるオルテンシアになっていた。
断罪イベント回避！と思っていたが、鏡で見たオルテンシアは100人いれば100人が褒め称えるほどの絶世の美女。
しかも、オルテンシアの家は代々国の暗部であり、オルテンシア自身も幼い頃から暗殺や対人格闘技に潜入のノウハウを学んだスペシャリスト。
乙女ゲームではなそんな設定なかったはず！ゲームと現実の違いに戸惑いながらもオルテンシアは何とかこの世界に順応していく。
けれど、ここはやはり乙女ゲームの世界のようでヒロインであるガーネットが学校に入学してから一気にゲーム内での話が加速していく。
オルテンシアは本当にゲーム通り断罪されるのか？それともそれすらも何か裏設定があるのか？
“記憶 “を失った僕に向かって、乙女ゲームの世界も変化していく。
世界の変化の中で、新たな物語が始まる。
かつての彼は、国に大きな影響力を持つ貴族の家の息子だった。
彼は、国の権力を掌握することができるような人物だった。
しかし、まさかそれが自分の身に降りかかるとは思ってもみなかった。それが、彼の生まれた世界であり、彼がコントロールできると思っていた世界であった。
しかし、一つだけ気になることがあった。
目の前にいる女性は、彼が見たこともない人だった。
目の前に女性がいないときは戸惑ったが、関係があるということははっきりしていた。
それは、世界を変える女性であり、彼自身の過去の真実へと導く女性であった。
戦乱の国に生まれた男としては、この女性を救世主としか思えなかった。
だからこそ、彼女を守るしかなかったのだ。しかし、彼女を見ているうちに、他の人と変わらないことに気がついたのである。
“私は人とは違う”
“そういうことではありません