いつも食べものにしか目がない黒豆だが、今日の彼はどこか雰囲気が違…

いつも食べものにしか目がない黒豆だが、今日の彼はどこか雰囲気が違った。物思いにふけったような、哀しげな目をしながら多摩川を眺めていたのだ。ぼくは黒豆に話しかけた。「黒豆、ケーキでも食べようか?」黒豆はさらに哀しげな目をぼくに向けてこう言った。「ねえ君、今のぼくはケーキじゃ埋められない悩みがあるんだ」「どんな悩み?」ぼくは黒豆に訊ねた。黒豆はふうとため息をつきながら、また多摩川を眺めはじめた。ぼくは黒豆の返事をしばらく待っていたけれど、黒豆はじっと川の流れに目を向けたまま、ぼくの質問には答えようとしなかった。

私は黒豆のところに行って、”黒豆、どうしたの?”と言いました。黒豆の顔は悲しみに満ちていましたが、ずっと川を見つめていました。何を考えているのかわからなかったが、とりあえず聞いてみることにした。”ねえ、坊や、どうしてそんな悲しい顔をしているの?” 黒豆は顔を上げて、”私が知らない理由を知りたいの?”と言いました。黒豆はものすごく低い声で私に話しかけ、「私は黒豆だからよ。私は人間ではないのだよ。私は何と言っていいかわかりませんでした。どう答えていいかわからなかった。何を言えばいいのか、何も思いつきませんでした。その間、黒豆はずっと川を見つめていましたが、私は何も答えませんでした。最後に、黒豆は私を見上げて話し始めました

Photo by Brechtbug

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