椅子の究極の形として取り上げられ、多くのデザイナーに影響を与えて…

椅子の究極の形として取り上げられ、多くのデザイナーに影響を与えてきた、この椅子は現代的なデザインに見えますが、実は1934年という80年以上も前にヘーリット・トーマス・リートフェルトによってデザインされたチェアというのが驚き発表当時から椅子の究極のカタチとして様々なメディアに取り上げられ、今まで多くのデザイナーに影響を与えてきた伝説的なチェアです。ヘーリット・トーマス・リートフェルトによってデザインされたこのZIGZAGは、「デ・ステイル」による新しい造形運動に参加したことによって、そこから多大な影響を受けた作品といえるでしょう。デザイン当初はスチールを曲げ加工で作っていたので1枚板を曲げてくみ上げられているようにも見えますが、4枚の板を粗継ぎにし、隅木で補強するという手法はカッシーナの卓越した木工技術によって繊細な美しいデザインからは想像もできない頑丈さと、座り心地の良さを実現している。一切金属のジョイント類を使用せずに木材だけで作られているので、時を経ても木の味わいに深みが増し愛着がどんどん湧いてくる作品です。見た目以上にすわり心地もよく、頑丈なつくりになっていますので長く使い続けることができるようになっています。現在では一体成形や曲げ木の技術が発達していてこういったフォルムを作り出すことがそれほど難しくなくなってきてはいますが、1934年当時としてはこのフォルムはまさに画期的で到底到達できない領域だったわけです。そういった意味でも今見るよりも当時の衝撃というのは計り知れないものがあったに違いありません。MoMA(ニューヨーク近代美術館)にも永久コレクションされており、現代においてもすばらしいデザインのチェアとして高い人気を誇る作品となっています。

この椅子は、三角形の脚と円の胴体を組み合わせた古典的な幾何学デザインです。脚の太さはまちまちですが、胴体の太さは均一です。ZIGZAGは、幾何学的な形と古典的なプロポーションの組み合わせから生まれたものです。

ZIGZAGチェアは、1935年にオランダのデザイナー、ハンス・ホイザーによって制作されました。歴史主義的な装飾とモダニズムの美学の両方を融合させた新しいタイプのモダニズム家具を創造しようとしたデ・ステイル運動での活躍が最も知られているだろう。

ハンス・ホイザーは、アムステルダムに住んでいたデザイナー兼家具職人で、ヘルマン・マースやハンス・ドリスのもとで働いていた。彼はマースとドリス、そしてデ・ステイル運動のためにほとんどの家具をデザインしました。

Photo by Crown Star Images

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