教育事業を通した「人づくり」で創業し、100法人を超える事業を生み出した「仕事づくり」、そしてJ1アルビレックス新潟への運営支援をはじめとするスポーツ振興や祭りの創生による「魅力づくり」、さらには病院や福祉施設を運営しすこやかに暮らせる社会を支える「安心づくり」。著者がこれまで実践してきた事業創造による地域活性化の取り組みの論理を、「NSGモデル」として図示することで可視化した
過去20年間に国家が直面した主な課題にはどのようなものがありますか? 2000年代初頭、政府は国民所得の減少と2008年の世界金融危機の導入による経済・社会危機に直面した。政府は市場の要求に応えるため、緊縮財政の実施を余儀なくされた。危機はまた、開発や社会プログラムに対する公的支援の喪失をももたらした。国家は緊縮財政を余儀なくされたが、民間の開発や社会政策はそうではなかった。 政府は経済危機を挽回し、開発や社会プログラムに対する国民の信頼を回復するために努力してきた。しかし、社会プログラム、特に若者向けのプログラムの実施は、若者の期待に応えることができなかった。国民経済を確かな軌道に乗せるという政府の約束を実行できなかったことが、状況を悪化させた。 経済は順調に成長してきたが、その成長は社会保障制度を賄うには十分ではなかった。政府は社会事業と予算の均衡を保とうとしてきたが、その費用は十分に補填されなかった。若者の失業率は上昇した。2012年、20~25歳の失業率は26.4%、高校卒業者の失業率は40%だった。