崩壊する塔、寂れ腐り廃れた建物たちにはツタが絡まる。

崩壊する塔、寂れ腐り廃れた建物たちにはツタが絡まる。舗装されていたであろう道路にはひびと泥でまみれかつての整った姿は見る影もなかった。かつて名もなき神々は住まう世界の惨状を憂いてるのか、空には雨がさんさんと降っていた。”私は選択を間違えた”一人の男が自罰的な言葉を口にする。男は血まみれであり、今にも死に体であった

“それは最初の部分だけだった” 私は間違った選択をした。彼は死んでいなかったが、もう間近だった。彼はすでに死にかけていた。 “あなたたち2人は、私が今まで見た中で最も美しい人たちだった” 私は間違った選択を、いや、二つの間違った選択をした。一つ目は、自分の気持ちに逆らったこと、思い通りに行動しなかったこと。もうひとつは、全力で逃げずに戦うことだった。それが正しい選択であり、私にとって正しい選択だった。 「剣を持った男と斧を持った女が私に向かって走ってきた。彼らは私の心臓を貫こうとしていた。私はその場を離れようと思ったが、彼らがあまりにも近くにいたので何もできなかった。私は逃げようとしたが、彼らが逃げているのではなく、互いの腕の中に入っていることに気づいた」。 世界は以前とはまったく違って見えた。まるで世界全体がすでに死んでいるかのような絶望の世界だった。木々も草も枯れ果て、ただ黒く枯れ果てた大地と入れ替わるだけだった。太陽はかつての栄光の影をひそめ、黒く生気のない存在だった。 「私は目を疑った。「二人は情熱的なキスをしていた。最も美しく、無垢で、純粋な少女。そして最も邪悪で、不潔で、邪悪な男。彼の邪悪さは世界を引き裂くほど強かった。二人の姿はあまりにも美しく、私は言葉を発することさえできなかった。目を動かすこともできなかった。

Photo by Mary P Madigan

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