環境問題に対して私たちにできること
グリーン・ニューディール」という考え方は、アメリカでは突拍子もないものではないが、ヨーロッパでは確かにある。風力発電所や太陽光発電所、緑の屋根、バイオ燃料など、環境に役立つ取り組みにお金を使うというものだ。例えば、政府が太陽光発電に投資すれば、化石燃料よりも安く、国中で使用することができる。 しかしヨーロッパでは、こうした取り組みは景気刺激策とはみなされず、むしろ低成長と低雇用が引き起こす問題に対処するための方法とみなされている。 欧州の政策立案者によれば、景気刺激策の問題点は、将来的なショックに対して経済がより脆弱になり、それがすべての人に影響を及ぼすことだという。例えば、ユーロ危機が始まった今日、景気刺激策を講じたとしたら、経済に大きな悪影響を及ぼすだろう。 したがって、グリーン・ニューディールは、経済にも欧州市民にも悪影響を及ぼすだろう。 グリーン・ニューディールの主眼は環境保護にある。EU域内の温室効果ガス排出量を1990年のレベル（当時は年間約4億トン）から削減することである。目標は、2020年までに1990年レベルから年間8000万トンまで削減することである。グリーン・ニューディールはまた、欧州が国際的な気候変動交渉においてより積極的な役割を果たすべきだという考えに基づいている。