地理学の存在意義とは

地理学の存在意義とは

地理学の存在意義は、自分の頭の中で孤立した存在としてではなく、世界全体を研究することにある。世界全体とは、全体が部分よりも大きいシステムである。 世界の研究とは、このシステムを理解しようとする試みである。世界の研究とは、心の働きを支配する自然法則に忠実でありながら、その内面を解明しようとする一種の「科学」である。 これは、心の研究がどこか「間違っている」、あるいはその目的が欠けていると言っているのではない。それどころか、心を研究することは、世界を理解しようとする試みにとって極めて重要なことなのだ。しかし、心は複雑であり、複雑な心でさえも驚くべき、あるいは直感に反するような振る舞いをすることがある。心は、私たちの知識がすべて自動的に注入されるブラックボックスではない。 心の働きを理解することは、世界一般を理解することよりも重要だと考えたがる人がいるが、それこそが地理学の存在意義なのだ。世界は私たちの心よりもはるかに大きく複雑なシステムであり、世界の研究は心の研究よりも重要になるはずである。 世界の研究とは、システムとその法則を理解することであり、心を記述することではない。 つまり、世界を研究することは、心を研究することと本質的につながっているのであって、心を研究することではないのである。

Photo by Miguel Discart (Photos Vrac)

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