本書は、約一万年にもわたる長い歴史を展開してきた縄文時代について、本当に従来の農耕より劣る、世界的な文化競争に遅れを取ったものであるのかということを、土器だけでなく、考古資料から類推される当時の植生や、縄文人たちの食生活、竪穴住居跡などに窺い知れる住環境などから考察している。縄文文化の衣食住について詳細に記されているほかに、同時期のほかの文化や、同じ狩猟採集民である白人文化接触以前の北米大陸先住民やオーストラリアのアボリジニなどとの比較が多くみられる。新たに縄文時代の遺跡が発掘される中で、衣食住やその世界観などについて述べ、日本の文化的遺伝子を育んだ重要な時代であるとしている。 感想と批評
数週間前、娘と通りを歩いていると、年配の女性とその子供たちが焼き鳥を食べているのに気づいた。私たちはおしゃべりをしていて、彼女は私が自分の人生で何をしているのか尋ねた。私は読書をしていると答えた。すると彼女は、ハーバード大学で8年間教授を務め、ペンシルバニア大学で博士号を取得しようとしていると言った。そして彼女は、新聞で私の記事を見たばかりだと付け加えた。 「えっ？私は驚いて尋ねた。「私が何をしたというんだ？私の娘はその2週間前に生まれたばかりで、私の本に関するニュースも発表されたばかりだった。 「女性が職場でどう扱われるかについての本を書いたことで、あなたは非難を浴びたのよ。「多くの支持を得られると思ったのに。でも、誰もあなたの本を気にしていなかった。 私は彼女に、彼女のしたことに反対はしないが、本当にがっかりしていると言った。「あなたは私を応援するべきだったと思う」と彼女は言った。「あなたのお父さんがいつも言っていたように、私は自分の意見を言っただけなのに」。 「お父さんが賛成してくれたとは思えないわ」と私は答えた。 「どうかしら、彼はただ怖がっていたように思えるわ」。 “そうだろうね。彼はあなたの本を書く必要はなかったのよ」。 その時、彼女は泣き出し、自分が教師であり、教授であり、母親であったことを告げた。 その1週間後、私はハーバード大学の怒れる学生から手紙を受け取った。