私は鈴田ハルカ九尾と人間の半妖よ

私は鈴田ハルカ九尾と人間の半妖よ

「それはわかっています。子供たちのためなら、何でもする」。 「そんなことないよ、遥は戦い方しか知らないんだから」。 「でも、たとえ子どものためであっても、あなたの言うことなら何でもします。ヒーローになりたい」。 そう言いながら、遥は悲しみをたたえた目で私を見ていた。 すでに知っているような気がした。 でも、そうじゃない。 「私は遥、人間と九尾の怪獣のハーフです。ヒーローになりたいです。子どもたちを助けてください」。 「…」 ふたりは見つめ合った。 「だから…」。 「もう言ったでしょう。あなたが子供たちを救うなら、私たちもそうしなければならない。僕もヒーローとして戦えるようになりたい」。 「遥、そんな風に思ってるんだ」。 私たちはしばらく見つめ合っていた。遥は悲しみをたたえた瞳で私を見つめたままだった。 いつから涙がこぼれ始めたのかはわからない。 でも、驚いたことに、遥の目からも涙があふれてきたような気がした。 そして、彼女は涙を浮かべたまま私を見つめて言った。 「愛してるよ、春香」。 「私も愛してる、春香……」。 私は泣いている遥を抱きしめ、髪を撫でた。 「そうだよ、僕も大好きだよ。僕も一緒にヒーローとして戦いたい」。 「ちょっと急すぎるんじゃない?どうしたら学校に行ける? 「大丈夫。二人きりになったら、遥は戦うことしか考えなくなるから」

Photo by Ideal I Do’s Wedding Photos Florida Beach Weddings

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