山陽新幹線(岡山~博多)は建設当時に労働力不足や材料不足,施工期…

山陽新幹線(岡山~博多)は建設当時に労働力不足や材料不足,施工期間の短さなどの問題点が多々あった.施工より50年近くが経過した現在,コンクリートの品質の悪さが浮き彫りとなってきており,近年では高架橋からのコンクリート片の落下事象が多発し,今後の鉄道構造物のメンテナンスが課題となっている.また,社会の情勢的に今後さらに労働力不足が懸念され,生産年齢人口は減少する一方である.そこで点検の効率化,省力化が見込むことができる赤外線カメラによる点検(以下、「赤外線カメラ点検」という.)を検討した. 本論文では赤外線カメラ点検による変状部の絞り込みの妥当性について,至近による打音点検と非破壊試験の赤外線カメラ点検の結果を比較検討したのでこれを報告する.

赤外線カメラによる検査。 2. 材料と方法 赤外線カメラ検査法は、日本橋高架橋の高さ6.9mの区間で使用された(表1)。この高架橋は、2列の複々線列車が通れるように設計されており、2本のメインレールとコンクリート製の上部構造で構成されている。高架橋は1957年に建設され、1962年1月31日に全面開通した。この高架橋には、列車の重量を支えるための鋼桁が設置されている(付録A)。鋼桁は、A鋼(M9.7)、高級鋼(S2およびS4グレード)など、さまざまなグレードの鋼でできている。桁の上部は列車を支えるように設計され、下部はコンクリート充填またはコンクリート打設のコンクリート上部構造の重量を支える(表1)。桁の垂直高さは、コンクリート上部構造の幅と地面からの高さから決定された(付録Aの図1参照)。 図1. 日本橋高架橋の眺め。 観測所は全長1,737m。展望台は展望棟の西端(すなわち展望台に隣接する位置)にあった(図3参照)。展望台は約300m×300mと約4.5m×4.5mの2つの部分に分かれていた(表1)

Photo by Howard County Library System

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