(室井さん、今日は素足なんだ…)栄司は高校受験を控えた中学三年生。

(室井さん、今日は素足なんだ…)栄司は高校受験を控えた中学三年生。数学の成績が上がらないため、父が経営する会社の受付をしている女性に時折、家庭教師を父が依頼した。今日は日曜ということもあり、会社は休みだけどボクは父の車に乗せられ会社の事務所に行き、そこで室井さんに勉強を見てもらっている

この日は日曜日だった。文化祭まであと7日ということだ。 「私はノートをチェックしながら言った。 「なぜ金曜日にしないの?遅刻したら合格できないかもしれない。一週間あれば十分です。これはどう? “そうだけど、試験を受けるにはちょっと早すぎるかな…。日曜日になら受けられます」。 「金曜日も?火曜日に受験したほうがいいでしょう」。 「そうなの?そうですか? 「信じられない。早すぎない?今年は試験が多くて…。高校入試は大学入試と同じだから、今年は試験が多い…。でも、一度に全部受ける必要はありません」。 「なるほど。 ところで、今日は文化祭の最終日。明日は買い物に行く予定だったが、まだ時間があるので、駅の隣にあるショッピングセンターに行こう。 例年買い出しに行っている場所だ。 「今年も行きますよ。家族のために何か買いたいね」。 “そうですね” 室井さんもそう言った。 「フラワーアレンジメントを買おうと思っています。みんなにあいさつを送りたいから」。 “朝9時から仕事なんです…” 「駅で待ってるから」。 そう言われたときは驚いたが、彼女のおかげで念願の花を買うことができた。

Photo by SandwichCafe

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