私は三島由紀夫の「金閣寺」という本を読んだ。この本を読んだ感想は、
A：読み応えはまったくないが、悪くもない。登場人物はみんな一本調子でステレオタイプなんだけど、同時に登場人物がどういう人物で、どういう動機を持っているのかが伝わってくる。 私が本当に注目したのは、これが「金閣寺」に関するものだという考えだ。これは宗教カルトの話であり、「金閣寺」はカルトの神を崇拝する場所であることは明らかだ。私はまた、悪魔を崇拝するカルト教団について多くの物語が作られてきたことを知っているので、これは興味深いことだと思う。信者でなくても、この本の象徴を理解することはできる。私がこの本で一番好きなのは、登場人物と偶像の関係、そして偶像が、それを表に出すことなく、このグループの人々に対して大きな力を持っているように見えるところかな。アイドルたちが多かれ少なかれ交換可能であるように見える点もいい感じだ。 本書は2部構成で、三島自身が書いた部分と、大江健三郎が書いた教団のエージェントによる部分がある。三島が書いた部分はとても面白い（彼はアニメシリーズに影響を与えた小説を書いた人だ）のだが、大江が書いた部分は少し「筋書き中心」で、キャラクターの成長があまり描かれていないように感じた