主人公女子大生纐纈陽向は、自分の名字の珍しさから、自分の先祖について調べ始めた。祖父の実家である岐阜県の山の中に入ったとき、大きな雷が鳴った。その瞬間陽向は、目の前が真っ暗になった。気絶してしまったのだった。目を開けるとそこは私の知っている場所ではなかった。
「そんなはずはない…祖父が死んだんだ…」 そこは私が探しに来た場所ではなく、私の心が奪われた場所だった。しかし、目の前の少女は死体ではなかった。彼女は、陽方と同じように、血によって村で目覚めたのだ。地面に倒れていた少女は頭を上げた。背丈は私より少し高い程度で、正確には小さな女の子だった。髪は赤く、白い制服を着ていた。 「これは……あなたは誰ですか？」 少女の顔は無表情だった。黒髪をポニーテールに結び、髪と同じ制服を着ていた。目は真っ赤だったが、口は少し開いていた。子供の表情ではなかった。 「私の名前は小桃和也。あなたのおじいさんの血を盗んだ者です…そしてあなたの友達です」 その瞬間、少女の体から大きな声がした。少女の顔が真っ赤になった。 「こ、纐纈さま……？」 「仕方ありません。狛枝狛枝と呼ばせていただきます」 「な、なんだって……！？」 少女の表情が驚いたものに変わった。頬がうっすらと白く染まっている。声は少し繊細になったが、感情はまだ激しかった。 「どうして私から血を盗もうとしているの？」 少女の目が大きく見開かれた。 「それはタブーだから、そしてあなたは私の友達だから」。 「そうなの？ 私は 「そう 」と言った。 こもかずやは顔を伏せた。彼女は、祖父の血がこの件に関わっているとは知らなかった。