1.消費とは何か消費(consume)の語源2.消費の一般定義対象に働きか…

1.消費とは何か 消費(consume)の語源2.消費の一般定義 対象に働きかけて、そこから何らかの効用を引出し、それによって自らの生命を維持・発展させる人間の活動のこと3.生産と消費の循環性(二面性) 生産の対象は表皮によって決められる 生産は消費の様式を(ある程度)定型化し、まとまった均質化市場の形成に向かわせる 生産は定型化された消費様式への人々の欲望を形成する

この3つの概念の中で最も議論の的となるのは、どの対象が他の対象に対する需要の「源泉」であるかを決定する概念であろう。需要の「源泉」であるのは、それが財である限りにおいてである。消費の文脈では、需要の「源泉」は販売される対象である。自分の欲望を満たすのに十分な量を手にしたとき、その対象は「消費」される。 しかし、このような消費の定義は、労働の概念とは完全に矛盾しているように思われる。仕事が需要の源泉となるのは、それが自分自身の生活の向上、あるいは少なくとも自分の欲望の満足を与える活動であるときだけである。したがって、労働者は家、車、台所、冷蔵庫の需要源なのである。 消費を分析する際に考慮しなければならない「需要の源泉」は、モノそのものではなく、モノと引き換えに利用される活動であることは明らかである。言い換えれば、消費は消費者自身の労働の産物ではなく、他者の活動の産物なのである。もしその活動が消費されなければ、それは無駄であり、その使用は果たされない。 もちろん、ある財が売られたからといって、その財の消費が自分の生活の生産的なものでなくなるわけではない。結局のところ、食べ物を消費することが「無駄」だとは誰も言っていない。また、働くことが「無駄」だと言う人もいない。しかし、人々は一生懸命働くことが「無駄」だと信じている

Photo by U.S. Naval War College

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