私、豊島獅子那!

私、豊島獅子那!ライオンズファンの14歳!ある日いつも通り学校に行くと、先生が突然、「転校生が来ます。」と話したんだ!誰かな?誰かな?と胸をときめかせていると、その時はきた。「木原月香です。短い間だと思いますが、よろしくお願いします。」絶世の美女ってものか。金髪に、月色の瞳。うさ耳のような髪型。私の隣の席。私たちはすぐに仲良くなった。私の誕生日も祝ってくれたし、プレゼントも豪華だった。一か月たって、9月のある日。公園で話していると、月香ちゃんが突然言った。それも、消えそうな声で。「ねぇ…獅子那ちゃんは私のこと、月兎って信じているの?」『え?うん。』「そっか…じゃあ…」スッ…え…?月香ちゃん浮いてる…?「今日は…十五夜…月へ…かえならきゃ…」!…そうか…月香ちゃん…月兎なんだ…月色の瞳から、きれいな涙がこぼれ落ちる。「じゃあね…」その言葉を言ったきり、月香ちゃんとは会えなくなった。一か月後…「アハハ!なにそれウケる~!」また、いつも通りの日常。そのころ…「獅子那ちゃん…見てるからね…」月にいる少女はそういったようだ。月色の涙を流しながらーーー

美しい瞳で…” 月香ちゃん、私を信じてくれて本当にありがとう。何があっても、絶対にあなたの誇りになります。頑張ります。ベストを尽くします。信じてほしい。信じ続けてほしい。” 愛してるよ、月香ちゃん。(月の光に照らされ、風がそよぎ、空は穏やかで、大きな黒い雲が空を覆っていた。遠くから少女の声が聞こえた。月香の父親の叫び声だった。何を言っているのかよくわからないが、その叫び声には愛と感動がこもっていた) 月ちゃん 月ちゃん 月ちゃん!帰ってきてくれたんだ!帰ってきてくれたんだ!帰ってきてくれたんだ!元気だとは聞いていたけど、本当に帰ってくるとは思わなかった!消えてしまいそうだった どうしたの?最後に話したのは、山から帰ってきたときだったよね。何かあったんですか?いや、そんなことはないよ。消えたのは君じゃなくて僕だよ。何かを忘れたと思ったんだ。大事なことを忘れたと思った。一人だと思った。でも違った!少女と少年が学校に戻ってきた。素晴らしい才能と美しさを持った少年と少女、いつも友人を思いやる少年、いつも将来を考える少年。とても違っていて、でもとても仲の良い少年と少女。ある日、かつて月ちゃんと呼ばれながら姿を消していた少年が戻ってきた。

Photo by Acabashi

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