年配の方のお会計がゆっくりな事に、後ろに並んでいる若者がイライラ…

年配の方のお会計がゆっくりな事に、後ろに並んでいる若者がイライラしている。

「3分で払えるよ!」 「もちろん!」 私は笑顔で言う。 「中国人の方ですか? 「中国人?私は信じられないように笑う。「どうしたら中国人になれるんですか? 「わからないんだ。 「いや、知らないんだ。知っているようで知らないんだ。あなたも私も同じです」。 老人は微笑みながら私を見る。 歩きながら考える。 「中国人は我々と同じだ」 老人が冗談で言ったのかどうかはわからないが、私は安心感を覚えた。 財布に目を落とす。中には大金が入っている。 「持っていていいよ」。私はそれを老人に渡した。 私は歩き続ける。 * 家路につく。 いい気分だ。 生きていると感じる。 幸せを感じる。 道で老人を振り返る。 彼は私に微笑んでいる。 遠くの山々を見上げる。 「なぜ人はあなたの前で微笑むのが好きなのですか?」 私は彼に尋ねた。 「彼はそう言って私の顔を見る。 私は明るく微笑む。 人が私に微笑みかけるとき、私はどんな気持ちになるのだろう。幸せな気持ちで微笑み返す。愛があるから微笑む。 その老人は、次に人の前に立ったとき、私の顔を見るだろうか。 * 私は笑顔で家路につく。 生きていて本当によかった。 「あなたは私が知っている中で最高の人です」と老人は言う。 彼は私を抱きしめてくれる。 そして私たちは愛し合う

Photo by Jim 03

この作品の出来はいかがでしたでしょうか。ご判定を投票いただくと幸いです。
 
- 投票結果 -
よい
わるい
お気軽にコメント残して頂ければ、うれしいです。