ここは未来のどこか。

ここは未来のどこか。人口は20億を超えようとしていた。「国王様、この国の人口は20億を超えました。いかがいたしましょう。」そう聞くのはこの国の宮殿に仕える執事だった。「うむ。我もそれには不満を抱えてな。人口削減のため何か対策を伺いたいものだが。」そう答えるのはこの国の一番偉い国王。「はい、”おにごっこ”はいかがでしょう。」手を挙げたのは宮殿に仕える専属メイドだ。「おにごっこ…?」「はい、捕まったら殺される…みたいな楽しく、てよいかと。」「優秀だな、メイドよ!来週末には企画を完成させるぞ。」淡々としていた宮殿。国は来週末血の雨が降り注ぐのであった。ここはこの国の小学校。「よお、啓。元気だったか?」ニコニコした元気な少年、高野 ハルキ。「ただの休みあけだろ?大げさだよハルキ。」大人びた冷たい少年、山河 啓。「校内緊急放送。今、国からデスおにごっこが開催されるとのことです。繰り返します…」「は、はあ!?鬼ごっこ⁉」

国民の大半が未知の病気で死亡する‼」。誰もが知っていることだが、一国の政府がそれを発表するのは大きなニュースである。この国の子どもたちは皆、親の面倒を見なければならない。しかし、この国の状況はあまりにも深刻だ。病気になった親を看取り、同じように病気になった子供がいれば、人数は減らない。私たちには見当もつきませんが、原因がわかったとしても、病気の蔓延と戦わなければなりません。何人が亡くなるかはわからない。理由もわからない。そして、それを突き止めることは不可能かもしれない。この世界はもう元には戻らない。生き残るために最善を尽くさなければならない。たとえそれが皆殺しを意味するとしてもね 「それで、どうすればいいんですか?圭が尋ねた。返事はなかった。「皆殺しにするしかない。”何が起こっているのか解明できなくても、全員を殺さざるを得ない” 「たとえ罪のない子供たちを不必要に殺したとしても」。返事はなかった。”しかし、人数は減らせるはずだ” “人数を減らすことができなくても、全員を殺すことが正しいことになる” 圭は尋ねた。”大義のために、残された者は犠牲にならなければならないからだ” 春樹は黙っていた。圭も黙っていた。春樹がゲームでの試練を乗り越えた後、口に苦い味を感じた理由のひとつだった

Photo by Johann Traum

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