ここは未来のどこか。

ここは未来のどこか。人口は20億を超えようとしていた。「国王様、この国の人口は20億を超えました。いかがいたしましょう。」そう聞くのはこの国の宮殿に仕える執事だった。「うむ。我もそれには不満を抱えてな。人口削減のため何か対策を伺いたいものだが。」そう答えるのはこの国の一番偉い国王。「はい、”おにごっこ”はいかがでしょう。」手を挙げたのは宮殿に仕える専属メイドだ。「おにごっこ…?」「はい、捕まったら殺される…みたいな楽しく、てよいかと。」「優秀だな、メイドよ!来週末には企画を完成させるぞ。」淡々としていた宮殿。国は来週末血の雨が降り注ぐのであった。ここはこの国の小学校。「よお、啓。元気だったか?」ニコニコした元気な少年、高野 ハルキ。「ただの休みあけだろ?大げさだよハルキ。」大人びた冷たい少年、山河 啓。「校内緊急放送。今、国からデスおにごっこが開催されるとのことです。繰り返します…」「は、はあ!?鬼ごっこ⁉」

侵略の「全住民」。国が多くのラジオ局で警告を発しているように、すでに人口は想像を絶するほど激減している。人々はすでに避難を始めている。人々は死ぬほど怯えている。みなさん、本当に申し訳ありません。これが人間の世界です。ただのゲームです。だから落ち着いて!パニックにならないで下さい!‼ どう見ても、パニックになっても仕方ないでしょう。ただのゲームなんだから。本当に耐えられないなら、炎の穴の中で死んでもらうこともできる。お前はバカか?結局、世界の帝王と呼ばれた男はまったく満足しなかった。彼は言った。「私がそう言うのはもっともだが、私が謝ることではない。選択肢はないのか。避難したいんだろう?でも、あなたは死ぬだけです。何も言うことはない。だからやめておけ‼ 私には違う考えがある‼ 世界の帝王と呼ばれた男、菊岡金時に。彼はラジオを見ていた。さっきラジオから流れてきたニュースを聞いたらしい。その男曰く、「みんなを帰らせたら、国が滅んでしまう‼そうなったら、国全体が崩壊してしまう‼そのため、国民は国ごと避難することにした。これほど大きな発表は初めてです」‼男は静かに言った。彼は大騒ぎをしたくなかったのだ。捕まったら面白いと思ったんだけどね。

Photo by TEDxColombo

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