日本のバナナのほとんどはミンダナオ島から輸入されており、新パナマ病の蔓延により深刻な状況に直面している。この病気は木の葉が黄色くなり、木を枯らし収穫不可能にするカビが原因で、効果的な薬はまだ見つかっていない。フィリピンでは猛威を振るっており、15%のバナナ農地が感染している。さらに、新たな栽培作物としてさつまいもが導入されたが、ネズミによる被害が収穫を阻害しているものの、さつまいもの根が新パナマ病に効果がある可能性がある。世界のバナナは9割が絶滅の危機に瀕しており、栽培地域は狭いバナナベルトに限られる。パナマ病の影響でグロスミシェルという高級品種が絶滅し、代わりにキャベンディッシュが普及した。バナナは元々病気に弱く、病気が蔓延しやすい同じ遺伝子を持つ株分けで栽培されている。日本で田中節三氏が奇跡のバナナを開発し、氷河期を再現する凍結解凍覚醒法で成長させた成果がある。この方法により通常1年半かかるバナナの収穫が半年で可能となり、さまざまな熱帯植物も栽培された。これらの作物は無農薬で遺伝子組み換えも行われておらず、環境に配慮した栽培が特徴となっている。
突然変異から生まれた新しいバナナ。この新しいバナナはパナマ病に耐性があり、バナナの収穫量を増やすために開発された。パナマ病は、世界のバナナの供給量が限られているため、大きな問題となっている。この病気は最終的にバナナの全作物を根絶すると予測されている。サツマイモの導入もまた、パナマ病の蔓延を食い止める可能性を秘めている。日本に初めて導入されたサツマイモは、パナマ病に耐性があり、高収量で栽培できる可能性がある。