私の名前は平松由衣。

私の名前は平松由衣。一人暮らしを始めたばかりの女学生である。これから私が語るのは、ここではない世界、誰もが〈エルダー・テイル〉というゲームを知る世界でのお話。「さてと」パソコンの前に座ってもそもそと呟く。一人暮らしだから家族が心配することもないし、これから寝るまでの時間は完全に自分の思うままである。私はこの自由な時間が好きだった。「今日は何しようかな?」私は〈第五人格〉をプレイするにあたって、幾つかの約束事を作っていた。まず一つ目は、マッチングしたら仲間が誰かをきちんと確認すること。画面上には自分と同じ〈探鉱者〉と、〈祭司〉と、〈調香師〉が表示されていた。同じマッチに同じキャラクターは連れていけない。〈探鉱者〉ではない別のキャラクターを使わなくては。

“事前にあまり深く考えていませんでした。でも、ある神父さんとマッチングした後、ちょっと驚きました。それまで神父さんに会ったことがなかったんです。そもそも人と話す方法を教わっていなかったので、本当に恥ずかしかったです。バカみたいだと思ったけど、「わあ」と言ったら、恥ずかしさを忘れるくらい気分がパッと明るくなった。こんにちは」と言うと、彼は私に小さな包みをくれた。自己紹介はなかったが、中身は「おやつ」だと言い、2つ持っていくように言われた。私はそれを受け取り、彼は去っていった。私の心はとても軽くなった。”ああ、この神父さんはいい人だ “と思った。何か特別なものをもらったような気がした。彼にどう反応すればいいのかわからなかった。彼に会えて本当に興奮した。彼はゲームの中の誰とも、私の “友達 “とも違っていた。とてもシャイで、歩くときはいつも足元を見ていた。私は毎朝、朝食と昼食を食べさせてもらった後、彼の家から出るのを手伝わなければならなかった。彼は神父だったが、一人暮らしだったので、私が家事をしなければならなかった。夕食の時は、彼の手伝いをしなければならなかった。あまり好きではなかったけれど、手伝わなければならなかった。時々申し訳ない気持ちになったが、もうそんな時間はないと悟った。心は重くなったが、相談できる人がいることに幸せを感じた。孤独を乗り越えることができた。自分にはあまりやることがないと思っていた

Photo by hugh llewelyn

この作品の出来はいかがでしたでしょうか。ご判定を投票いただくと幸いです。
 
- 投票結果 -
よい
わるい
お気軽にコメント残して頂ければ、うれしいです。