質の高い教育をみんなに
お金の問題であれば、貧しい子どもたちの学費を援助するためのより効果的な方法は、地方自治体が貧しい人たちに対して固定資産税やその他の所得に応じた課税を引き上げることを認めることだろう。 しかし、そのような改革を実施しないと決めた州も増えている。その代わりに、貧困削減の手段として教育を利用している。つまり、学校は貧困層の子どもたちにサービスを提供していないか、あるいは可能な限り効果的でない方法でサービスを提供しているのである。 また、『Center of Public Integrity』による最近の調査では、低賃金で臨時の教師を雇うことが生徒のテストの点数を上げないという明確な証拠があるにもかかわらず、学校は何年も前から臨時の教師を雇っていることが明らかになった。 コモン・コア」を受けて、多くの州教育長（特に南部）は、数学や読解力を含まない一連の教育基準を推し進めた。 しかし、これらの基準が貧困層の子どもたちを救うことは、まずないだろう。コモン・コアの目的は、すべての生徒に共通の基礎を提供することであり、その一方で、すでにアメリカに広がっている貧困の原因となった格差を是正することである。 コモン・コアは、アメリカの学校の構造的問題を解決するものではない。むしろ問題を悪化させるだろう。 今日の教育における最も重要な問題は、算数や読解を教えるかどうかではない。学校はどのように構成され、どのような教師が教鞭をとるのか、ということなのだ。