別れを告げなくてはならないと

別れを告げなくてはならないと

“君に会えて嬉しいよ” “やあ、君。忙しくて、結局挨拶できなくてごめんね” “いいのよ。ごめんね。戻ったら電話してね。待ってるから」。 「そうするわ 彼女は微笑んだ。思いがけないことだったので、私は思わず興奮してしまった。前回彼女が言ったとおりだった。 [最近、君のことばかり考えていたからね。まあ、あなたに会えてよかった。(静流の声) 誠人と別れて ごめんなさい (静流の声) 誠人に謝ることないのにね (静流の声) 誠人とは違うんだから あなたは私に似ている」。 彼女はそう言った。 (静流の声) 真剣に私のこと考えてるんだ (静流の声) 真剣に私のこと考えてるんだ (静流の声) 真剣に私のこと考えてるんだ (静流の声) 真剣に私のこと考えてるんだ (静流の声) 誠人は猫みたいに笑うから 私も思わず笑っちゃった [帰ったら電話するよ。だから、あんな風にしちゃってごめんね。] [そういうこと言うの、得意だよね(笑)。彼女もこういう人だと思っていた。 [愛してる」彼女は振り返りながらそう呟いた。別れを告げると、彼女は行ってしまった。 これでいいのだ。やっと、沙耶のような人に再会できたのだ。 [じゃあ、また後でね。

Photo by Thomas Hawk

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