1848年1月、私は貧窮し、食べるものすら無かった。

1848年1月、私は貧窮し、食べるものすら無かった。私は雑草や昆虫を食べ、壺に溜まった雨水を飲んで命をつないでいた。私の妻は数日前に熱病で死んだ。まだ乳離れして間もない赤ん坊がいるのに。そんな中、リボルバーを持った一人の盗賊が私のぼろ小屋に入ってきて言った。金、食料、ランプの油をよこせと。私は全ての要求を断った。そうすると、男は、女王は無能であると呟きながら、赤ん坊を私の手元から奪った。男は、この赤ん坊は痩せ細っていて、じきに死ぬと言い、ヴィクトリア女王が無能であるかどうかを私に質問した。私は正直に言った。女王は無能であると。すると突然、持っていたリボルバーを赤ん坊の頭に押し付けた。私が制止に入る前に、男は発砲した。雷管の響く音が聞こえる。硝酸のいやな匂いが消えた時、私は男の胸ぐらを掴んだ。しかし、男は真面目な顔で私にこう言った。赤ん坊は衰弱しきっており、助かる見込みは無かったと。そして、男はさらにこう言った。死にたく無ければ、その死体を喰えと。私は怒りのあまり、正気を失った。しかし、すぐに正気を取り戻すことになる。いつのまにかリボルバーを奪っていた。しかし、いくらトリガーを引いても弾が出ない。私は持っていた銃で男の顔を殴打した。すかさず、男は私の腕を掴む。しかし、その手は骨と皮でできていて、あまりにも細かった。その男は、私よりも痩せていた。私は殴るのを止め、リボルバーの方に目をやった。確かに弾は入っていた。しかし、男はこう言った。雷管は再利用し、弾は釣りの錘を利用し、紙は通行許可書から作り、火薬は手作りだと言った。私は気づいた。私も男も同じように、飢餓に苦しんでいるのだ。男は起き上がり、赤ん坊の死体を連れて逃走した。私は、男に足を蹴られていて、追いつくことが出来なかった。残ったのは男が落としたリボルバー。綺麗なパルチザンの紋章が描かれた、高く売れそうな新品の銃だった。これは2年前の出来事である。この時、思いもよらぬ方法で復讐が叶うとは思わなかった。

その中に命はない。飢えで死んだはずだ。私が赤ん坊を引き取ります。赤ん坊をずっと見てきたから、自分の一部になってしまった。私が赤ん坊を引き取ります」。私はあまりの恐怖に声も出なかった。ショックで彼らを見つめることしかできなかった。盗賊は裕福な商人の息子だった。彼は赤ん坊に良い教育を受けさせると言った。私はその赤ん坊が私のものになったことをとても喜んだ。小さな我が子と再会できるのだと大喜びした。 赤ちゃんは女の子だった。彼女は商人の家族と暮らしていた。幼い頃、小さすぎて育てられないという理由で母親から引き離された。彼女は商人の妻である若い未亡人と暮らした。彼女はよくもてなされた。調度品の整った部屋で食事を与えられ、慈愛をもって扱われた。2歳のときには健康で、3歳のときには天使のようだった。私は彼女を子供のように可愛がった。彼女は私の宝物であり、彼女に対する恐れはなかった。彼女が大人になったらどうなるかなんて考えもしなかった。商人の赤ん坊が他の男の妻と結婚したとき、私はとても嬉しかった。彼は私を愛してくれるいい人だった。彼らは別のコロニーに移り、そこで私は18歳のときに別の家族に出会った。その家族は出産後、彼女を引き取った。 夫と私は牧師によって結婚した。背が高く、小柄で、黒髪にあごひげを生やした男性だった。私たちは小さな教会で結婚式を挙げた。私は結婚式について何も知らなかった。それは私が年をとってからだった。

Photo by denisbin

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