この世界の果てでまた夢が語られる。少女の名はセクサリス。失われた記憶を歌う物語。遥か遠い昔に滅びた星。記憶は人の形を持つ。この世界の果てまで流れて落ちた。仮象の魂。内なる声。自分を確立する為の記憶。巡る夢を見る。
少女は失った記憶をすべて思い出し始める。
少女は子供だった。砂漠の子供だった。砂漠には、命がありません。暖かさもない。光もありません。あるのは砂だけ。しかし、ここは砂漠だ。彼女は砂漠で人に会ったことがない。
彼女は母親を覚えている。彼女は父親を覚えている。彼女は弟を覚えている。
彼女は父親の顔を覚えている。
少女は母親の顔を覚えている。
彼女は弟の顔を覚えている。
少女は父の顔を思い出す。
彼女は母親の顔を覚えている。
この世界しかない。少女はこの世界しか知らない。影の世界。砂漠の世界。少女はこの世界しか知らない。この世界を知っている人は本当にいないようです。そして、彼女は母親の顔を覚えている。
砂漠の中で。
砂漠の中です。
彼女は母親の顔を覚えている。
この世界しかない。
少女はこの世界しか知らない
少女はこの世界しか知らない。
少女はこの世界しか知らない
この世界だけがある