オレの隣の席には、みんなから「化物」と呼ばれている少女がいる。 成績優秀。テストではいつも満点。運動神経も抜群。おまけに美少女。ついでに巨乳。 まさしく非の打ち所がないような完璧な人間。それゆえに「化物」と呼ばれているのだろう。 しかし、オレは知っている。
「では、質問ですが…」。
「そうだ、聞きたいことがあるんだ。」
「もし、男と女が出会ったとしたら、男の魅力は何だと思いますか?」
「強くて、頭が良くて、経験が豊富な人が男の魅力だと思います。」
「そうなんですか?」
「そうなんですね。
「では……」。
私は少女に真剣なまなざしを向けた。
「男は強くなければいけないと思いませんか?」
「そうだね。」
「性格がよければ、女性はそういう男性に惹かれると思うのですが……」。
「そうですね。」
「健康な人はいいよね。」
「そうですね」。
「では……女性が男性と出会ったとき、その人の人柄に惹かれるのでしょうか?」
「はい」。
「でも…男の人の性格がよくないと、女性は幸せになれないの?」
「はい」
「でも…女性が幸せになるためには、男性も良い人である必要があるのではありませんか?」
「それは違うと思う。」
「では、男は男になったときから良い性格なのでしょうか?」
「いいえ」。
「しかし…人間の性格は、人間になった瞬間から良いものなのでしょうか?」
「それは違うと思う。」
「では、人間は男になったときから性格がいいのでしょうか?」
「そんなことはない。」
「そうなんですか。」
「だから、男がなれるのは強くて健康なことだけなんだ。」
「でも、男の性格も大事だし、女の性格も大事なところがあるんじゃない?」
「男であること、女であることは重要ではないと思うんです。」
「ああ、そうなんですか。」
「そうですね」。
「では、男らしさはどこかで重要なのでしょうか?」
「そうですね。