雨が降る。側溝に水が流れていく。水と一緒に血も流れる。私の体に跨るようにあいつは座っている。狂気に満ちた笑顔で。「ゲームセット。もう少しだったね!」あいつはそう言うとナイフを私の背中に突き刺した。「はっ」気づくとそこは知らない場所。ベッドは白一色、壁も白、白一色の部屋に私はいた。窓を開けると目の前をカラスが通った。奥には東京の高層ビル群も見える。どうやら現世ではあるようだ。
これは前章の、過去を見ることができる不思議な力を持つ少女についての話と関係があるのだろうか?前の章は、未来を見ることができる不思議な力を持つ少女の話だった。今回は、ちょっとひねりを加えてみたんだ。 そのひねりが何だったかは言わない。ただ、これだけは言っておこう: ひねりはこの章で起こる。そのひねりが何なのかは、その章を読んでもらうとして