あすは晴れるでしょう。
「コンピューターを使う。何かしたいんです」 少女は部屋の奥に座っている。私たちより少し年上だ。白いセーターにジーンズ姿で、画面をじっと見ている。 「インターネットを使いたいんです。今は匿名でいたいの」。 「そんなことさせられないわ」 「関係ないでしょ。やらなきゃいけないんだから」。 「そんなことはさせない。あなたが誰で、どこへ行こうとしているのか知りたいのです」。 「誰が気にする?誰が気にする?インターネットを使うよ。誰が気にする?好きなことができるんだから」。 「インターネットを使ってほしい。君が誰で、どこへ行くのか知りたいんだ」。 「それはできない。やらなきゃいけないんだから」。 「誰が気にする?誰が気にする?インターネットを使うよ。誰が気にする?」 「知りたくない」 「インターネットを使ってほしい」 「やらなきゃいけないからやるんだ」 「誰が気にする?誰が気にする?インターネットを使うよ