本を読んでいるおばあちゃん

本を読んでいるおばあちゃん

日曜日に彼女が音読してくれた3冊の本のうちの最後の1冊だ。世界の終わりについての本だそうだが、私は気にしない。彼女はリビングルームで私を見つめており、子供たちから十分な注目を浴びられなかったことに少し苛立っているようだ。しばらくの間、彼らに会うのはこれが最後だ。 「言ったでしょ、あなたの本が好きだって。「孫に読んであげるの。孫に読んであげるの。 私は微笑んでうなずき、彼女は去っていった。 おばあちゃんに何を話そうか、しばらく考える。兄に言われたことがあったからだ。 「問題ないよ。「その覚悟がある人もいる。僕は違う。自分で読むことはできるけど、孫に期待することじゃない」。 彼の言う通りだ。孫たちに本を読んであげられるとは思っていない。孫たちが本を理解できるとは思っていない。私が一番気にしているのは、読んであげて30分くらい楽しませてあげられるかどうかだ。これは私にもできることだし、問題ない。 「孫には読みたくないだろうけど」と弟が言った。「大丈夫だよ。 その通りだ。私は孫たちに、私の思い出としてこの本を持っていてほしい。私は彼らを置き去りにしたくない。子どもたちは私より本を理解するだろうけど、私が読んで聞かせることができる。家に『オズの魔法使い』の余分なコピーがあるようなものだ。私は知っている。

Photo by Ray Best Through the lens

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